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【艦これSS】ぎんえいごっこ

雷「ファイアー」
電「ファイアー」
響「ファイアー」
暁「ファイエル」



なにやら、第六駆逐隊たちが遊んでいるみたいだな。
「金剛の真似か、楽しそうだな」


そういうと暁は小馬鹿にしたような感じで否定する。
「提督さんは何を聞いていたのかしら。私はファイエルといっていたのよ。
 ぎんえいごっこに決まっているじゃない。」

「ごっこ遊びなんて一人前にレディーにはふさわしくないけど仕方なく付き合ってあげているの」
なんて、言ってくる。
鳳翔さん、自分、泣いてもいいですか?


しかし、ぎんえいごっこか……

「じゃあ、これから私がとあるぎんえいシーンをやってみるけど、わかるかな?」
なんていうと、第六駆逐隊はノリノリで参加してきた。微笑ましいな。

「……じゃあ、いくぞ。」

といいつつ、おもむろに腿を抑えててそしておもむろに壁をせにして、ずずっとそのまま地に着く。

そして、ちょっと台詞を変えて
「暁、響、雷、電、みんな、ごめん……」

そして、そっと目を瞑る……




さて、みんなの反応が楽しみだ。
電あたりは、はわわ~とか、いっているかな。

とか思っていると、突然、誰かが駆け寄ってくる足音が聞こえる。

ダダダッ!
「司令官、助けに来たよ。」

この声は、響か?
しかし、響なら話を覚えてないとは思えないし、タイミングが早すぎたのだろうか?
確認のため、そっと目を開けると、やはり響が助けに来たようだ。



「そういう展開ではなかったんだけどな。」
と、頭をかいているとおもむろに響が私に抱きついてくる。

とても、いつも冷静な響とは思えない。
どうしたのかな?、原作が好きすぎて、このシーンを見たくなかったのか
それとも、ユリアンが駆けつけるシーンを予定より早くやってしまったのだろうか。


どうしたのだろうかと、様子をみてみると、響が耳元で絞りだすような声でつぶやく。
「たとえ嘘でも司令官が逝ってしまうなんて嫌だ。」



やれやれ。どうにもやり過ぎたようだ。
まったく、響を始めとして、どうにも配慮にかけたことをしてしまったものだ。



「……そうか、響、ありがとう。助かったよ。響がいてくれたら私は安心だ。」

なでなで。

「うん。」
そういって響は私に必死にしがみついている。
まったく、さすがに悪乗りしすぎたな。


しかし、いつもは冷静な響を取り乱すこともあるものなんだな。
不謹慎だが、こういう響も歳相応で可愛いものだ。


なんて、響の相手をしながら、雷と電をみてみると、ふたりとも涙目になっているし
この二人に涙目になられると余計に心がいたいな。

「雷と電も悪かったな。お詫びになにか1つお願いごとを聞くよ。」
間宮のアイスか、甘味処あたりかな。
少々財布に厳しいが、さすがにそのくらいの出費は我慢しないといけないな。

それと、暁。
あいつも必死に我慢しているけど、思いっきり涙目だし、からかうにしても限度を越えてしまっていたな。
私もまだまだ大人に慣れていないということか。


響はしがみついたままだし、この子くらいなら簡単に抱きかかえられるし、大丈夫か。


「よいしょっと」
我ながらおっさんくさいかな。


響を抱きかかえたまま、残りの3人の頭を撫でてあげる。
雷と電は素直に喜んでいるが、暁だけは、いつものように、素直じゃない。


「ほら、みんな間宮さんのところで甘いものでも食べようか。」
そういって、先に歩き始めたが、なぜか3人がこちらを凝視したままで動かない。

どうしたのだろうか。
もしかして、間宮だと、気に入らなかったのだろうか?


3人の視線をみると、どうも響がきになるようだ。
やれやれ、抱っこを羨ましがるとは、まだまだ3人も子供だな。


「ほら、あとで抱っこくらい、いくらでもしてあげるからね」
やれやれ……と頭を加工にも両腕で響を抱きかかえているから、それもできない。


そして、その様子を見ていたもの。その名は、青葉。
スクープ写真として、世に言うお姫様だっこといわれる抱きかかえている提督と響の写真を撮影。

この記事により提督LOVE勢による、ぎんえいごっこで、提督とイチャイチャできるという誤解が広まり
鎮守府内に怒涛のぎんえいごっこブームが到来しとかしないとか。


【艦これSS】北上さん 暗い話

北上といえば
 ・駆逐艦うざいとかいって毛嫌いしている
 ・いつも適当で悩みがなさそう
 ・横からMVPを掻っ攫っていく
 ・あれで秘書艦が務まっているとは思えない

どうにも評判がよろしくない。
そんな北上さんのひとこま。




深夜、人の寝静まった鎮守府。
北上は、ひとり海を見ていた。

まっくらな海。
みていると何か得体の痴れないものが潜んでいそうな感覚。

自分を慕い、自分のもと、回天を装備した散って逝った駆逐艦達。
今でもあの艦たちの顔が頭を離れない。

笑顔で慕ってきた艦が徐々に笑顔がなくなり逝ってしまう。
もう二度と味わいたくない。


柄にもなく提督にあの装備はしないようにお願いしたこともある。
本当に、柄じゃない。


じゃり……

そして、こんな時間、こんな場所に来るものがいる。


「雪風、子供がこんな時間に一人で出かけていると怒られるよ」
なんて軽口をたたいてみる。


双眼鏡を目にしても歩きにくいだけだろうに。
まったく。

そのまま、私の前に雪風を座らせる。


「子供の一人歩きは危ないので保護しました!!」
なんてね。



「雪風、無理に我慢する必要もないんだよ。」
優しく頭をなでてみる。
鎮守府では、明るく、前向きな雪風。

しばしば夜にこうやって出会う。


たぶん、この艦は、自分なんかよりもっと地獄を見てきたのだろう。
その明るさはどこか危うい。


地獄の戦地でどんな思いをしてきたのだろうか。
この艦に比べれば自分なんて、たいしたことはないのだろう。

自分はみないようにするだけ。
この艦はいまでも目を背けず見続けようとしている。
とても強い艦。

自分なんかよりすごく強い。


強いこの艦も自分と同様に昔を思っているのだと思ってどこか安堵する自分。
本当に弱い。


また大井が逝ってしまったら。
また、駆逐艦をひきいて、みんないなくなるのではないかと思ってしまう。


「なあ、雪風。今度は誰もかけることなく終わるといいな。」
雪風はこくりと頷き、
「今度こそ、みんなをお守りします。」
そんなことを言う。
本当に強いよ。










昔を思い出させる駆逐艦が嫌い。
駆逐艦を直視できない弱い自分が嫌い。
弱い自分を自覚させる駆逐艦が嫌い。

駆逐艦達は自分を慕ってくる。
本当に……


本当に。自分が許せなくなる。




誰一人欠けることなく、この戦いを終わらせたい。
そんな無茶なお願いを真面目に達成しようとする提督。


臆病者とか散々いわれていても、何も言わずにみんなが沈まないようにする提督。
北上は提督の秘書艦で本当によかったです。




以上。
オチなくおわり。